1923年(大正12年)9月1日、相模湾北西部を震源とする地震が発生しました。この地震のマグニチュードは7.9と推定されています。被害は東京府を中心に神奈川、千葉、埼玉、茨城、静岡、山梨の1府6県に及び、また、静岡県沿岸、神奈川県沿岸、房総半島南端にかけては高さ数mの津波も起こりました(関東大震災)。
このページでは、関東大震災に関する資料を探すのに役立つ情報(ひなぎくや国立国会図書館の調べ方案内、参考になるデータベース、ウェブサイト等)を紹介しています。
※インターネット情報の最終アクセス日は2024年1月19日です。
ひなぎくから関東大震災の写真や記録を検索することができます。
関東大震災関連の資料を保存・公開しているアーカイブ、データベースの資料に加えて、国立国会図書館(以下「当館」といいます。)の所蔵資料も検索できます。
資料には、「関東大震災」以外のタイトルのものも多いため、次のような文言もお試しください。
(例)「帝都大震(災)」、「大正大震(災)」、「東京大震(災)」、「帝都震災」、「大正震災」、「東京震災」、「関東地震」、「関東震災」など。そのほか、復興関連資料の場合は「帝都復興」など。
このページで紹介している写真は、ひなぎくを通して国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます。(紹介に当たり、キャプションの文字は適宜新字・ひらがなに改めました。以下、同じ。)
なお、関東大震災関係の写真を集めた「便利ツール」(国立国会図書館デジタルコレクション>明治から昭和前期に刊行された写真集>災害>関東大震災)もあります。
焼けたる永代橋 関東戒厳司令部 編 『大正震災写真集 : 大正十二年九月』,偕行社,1924. |
麹町区数寄屋橋内東京市電気局電気研究所 『大正大震火災誌』,警視庁,1925. |
和田倉門前の大亀裂 東京日日新聞社 編『関東大震画報』,大正12. |
東京上野停車場前の避難民 大阪毎日新聞社 編『関東震災画報』第1輯,大正12. |
地震年表(明治期以降)のページでは、「関東大震災」の箇所にひなぎくで検索する際の検索語例があります。例えば、「関東大震災 津波」などをクリックすると、そのキーワードでヒットする「検索結果一覧」画面が表示されます。また、内閣府・気象庁の報告書等や防災科学技術研究所の関連ページへのリンクもあります。
厚木町地内相模川堤防の破壊 内務省社会局 編『大正震災志写真帖』,内務省社会局,大正15. |
静岡県熱海町海嘯襲来の跡(「海嘯と山海嘯」) 前掲『大正震災志写真帖』 |
小田原駅前震災 関東戒厳司令部 編『大正震災写真集 : 大正十二年九月』,偕行社,1924. |
箱根宮ノ下附近 前掲『大正震災写真集 : 大正十二年九月』 |
リサーチナビは、調べ方のヒントを紹介している当館のウェブサイトです。
第一図 東京市震火災延焼状況図 内務省社会局 編『大正震災志』附図,大正15. |
第五図 横浜市震火災延焼状況図 前掲『大正震災志』 |
震災翌日に数十部刊行された官報号外(手書きの謄写版) 大蔵省印刷局 [編]『官報』1923年09月02日,日本マイクロ写真,大正12年. |
東京本館で開催している展示会です。併せて、同じテーマをデジタルコンテンツとして発信しています。
「資料が語る関東大震災」(会期:2023年(令和5年)8月17日~9月19日) (過去の常設展示) 「関東大震災と帝都復興」 「なゐふる : 地震を科学する」(関東大震災の衝撃、そして・・・) 「経済誌から見た戦前 ―関東大震災 ・ 昭和恐慌 ・ 二・二六事件-」当館所蔵のユニークな資料を中心に、わかりやすい解説を加え、電子展示会として当館ホームページ上で紹介しています。
近代日本人の肖像 関東大震災後、帝都復興に関わった人々 本の万華鏡 第16回 日本近代建築の夜明け~建築設計競技を中心に~ 関東大震災のあとさき 本の万華鏡 第10回 大正デモクラシーとメディア 戦後恐慌と関東大震災 史料にみる日本の近代 3-11 関東大震災 ブラジル移民の100年 第4章 国の保護奨励策の下での移民(1) 国立国会図書館憲政資料室 日記の世界 1920年代の日記よりそのほか、「写真の中の明治・大正」では、関東大震災で倒壊するまで高層建築として評判だった浅草十二階(凌雲閣)の写真も掲載しています。
崩壊して数十名の死傷者を出した 浅草公園十二階 東京朝日新聞社グラフ局 編 『大震災全記』大正12. |
十二階の爆破の瞬間(工兵第七大隊) 関東戒厳司令部 編『大正震災写真集 : 大正十二年九月』偕行社,1924. |
国立国会図書館月報は、国立国会図書館の蔵書や各種サービスについて総合的に紹介する月刊誌です。
2023年9/10月号では、関東大震災100年にあたり記事を掲載しています。
749/750号(2023年9/10月)「憲政資料のなかの関東大震災」(過去の記事等)
659号(2016年3月)「震災を記録する 国立国会図書館デジタルコレクションに見る震災の記録」
606号(2011年9月)「関東大震災と上野図書館」
607号(2011年10月)本屋にない本『横浜・関東大震災の記憶 報告書』
(国立国会図書館デジタルコレクション所蔵の横浜の写真)
焦土の横浜全市(上は山の手方面、下は海岸寄り) 大阪朝日新聞社 編『大震災写真画報』第3輯,大正13. |
その他、焦土と化した横浜と東京の様子が分かる『大震災全記』(東京朝日新聞社グラフ局 編)もあります。
横浜駅付近 関東戒厳司令部 編 『大正震災写真集 : 大正十二年九月』,偕行社,1924. |
焼け残った横浜駅の混雑 大阪毎日新聞社 編『関東震災画報』第2輯,大正12. |
ジャパンサーチは国内の幅広い分野のデジタルアーカイブと連携し、多様なコンテンツをまとめて検索・閲覧・活用できるプラットフォームです。関東大震災当時の写真や映像などを検索できるほか、関東大震災に特化した特集ページを公開しているアーカイブとも連携しています。
(例)
米国の日本震災救済運動 大阪毎日新聞社 編『関東震災画報』第3輯,大阪毎日新聞社,大正12. |
東京駅に到着せるヒリツピンの救護団 前掲『関東震災画報』 |
関東大震災の記録や写真を調べるのに役立つウェブサイトや機関のリンク集です。
ウェブサイト「国立科学博物館地震資料室」の関東地震のページでは、地震や津波による被害を受けた震災直後の写真を公開しており、東京、横浜、相模湾沿岸、南房総の被害の様子を伝えています。
また、「関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ -未来へつなげる科学技術-」」のページから、関東大震災当時の空撮写真を辿ることができる「デジタルツインでたどる関東大震災直後の航空写真」や、当時の被災状況を現在の東京に重ね合わせつつ解説している「企業資料から読み解く関東大震災 経済を支えていた企業はそのとき」といったオンラインコンテンツも公開しています。
NHKに保存されていた震災当時の写真や映像記録(自然災害の記録>関東大震災)を解説と共に公開しています。「特集 地図で見る関東大震災の写真と動画」では、どこで撮影されたかを地図で確認し当時の様子を知ることができます。
(NHKアーカイブスポータルサイトのうち「NHK東日本大震災アーカイブス」はひなぎくと、「みちしる」はジャパンサーチと連携しています。)
「復興記念館 収蔵品データベース」で関東大震災の震災資料を解説と共に公開しています。同データベースでは、被災物(日用品、装身具、建造物の一部など)や記録資料(救援道具、医療具、絵画など)が検索、閲覧できます。
なお、横網町公園は陸軍被服廠(ひふくしょう:軍服などを作る工場)の跡地で、東京で火災による死傷者の被害が最も多かった場所です。
「古地図コレクション」ウェブサイトの「関東大震災関連図」のページでは、国土地理院の前身機関である陸地測量部が発災直後に現地調査を行い、関東大震災の被害状況を記載した「震災地応急測図原図」を解説文と共に公開しています。
また、「自然災害伝承碑」のページでは、関東大震災に関する伝承碑の代表事例を地理院地図と併せて紹介しています。
関東大震災の地震観測記録として知られる波形記録を「大正関東地震の波形記録」のページで紹介しています。
「大正関東地震関連論文」では、地震研究所の研究者による論文のリストを公開しています。
「工学史料キュレーションデータベース」において、関東大震災後に復興事業の一環として建設された橋の写真と青焼図面の画像を公開しています。「関東大震災後の復興橋梁写真」では橋の工事の様子を捉えた写真を、「関東大震災後の復興橋梁図面」では図面データが閲覧できます。
また、「橋梁名リスト」のページに、撮影対象の橋を確認できる「橋梁名索引」(五十音順)(アルファベット順)を掲載しています。
震災後の銀座通 東京市庶務課 編『東京大正震災誌』,東京市,1925. |
祝賀会場内部の装飾及設備 『帝都復興祭志』,東京市,1932. |
日本国内のウェブサイトを収集・保存しているWARP(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業)では、「2023年9月特集 関東大震災から100年」のページで関東大震災関連のウェブサイトを紹介しています。
このほか、ひなぎくのお知らせ【関東大震災100年特集】 (2023-09-01) のページでも、関連画像を紹介しています。
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